昔「鏡は横にひびわれて」でミス・マープルに出会い、おもしろくて数作を読んだ。
先日すてきな英国風カフェを訪れる機会があり、ひさしぶりにあのイギリスの牧歌的な雰囲気とおしゃべりが聞きたくなって、読んだことのなかったこの本をチョイス。
しかしミス・マープル、なかなか出てこない。半分を超えても出てこない。
田舎に療養に来た戦傷兵のイケメンと、その美人妹。平和で穏やかな生活を期待したが、匿名でいわれの中傷手紙が、村中に配られ始め、田舎の村は疑心暗鬼に満ちてゆく。
登場人物が覚えられず、なんども表紙裏の人物説明で確認する。少しシンデレラストーリー風味もあって、そこは楽しいのだけど、総じて嫌な人だらけの物語だった。ジェンダー感とか、今の時代に合っていないので、しかたないなあと思いながら読まねばならない部分も、ちょいしんどかったのかもしれない。